「デザイン賞を多数受賞したり、凄くデザインの良い商品が多いのですが、御社はデザイナーをどのように採用・育成されているのですか?」
とよく記者の方や、投資家の方に質問を受けます。
自分達で『デザインが良い。』とは恥ずかしくてなかなか言えませんが、他社との差別化要素の一つとして当然力は入れています。当社のデザインチームは勿論優秀です。ですが、では他社には良いデザイナーはいないのかというと、そんなことはないと思います。
では何故他社と当社の商品ラインナップが違ってくるのか?今回はその秘密をお話したいと思います。
ポイントは実は非常に単純で2つだけです。
- オーナーシップ
- 顧客目線
まず1つ目のポイントについてですが、当社は自社開発商品に関しては全て市場投入が社長決裁となっています。
そして商品開発担当者の私に対する殺し文句は『まだこのデザインはどこも出してないので承認してください。』です。
おそらく普通の会社と真逆ではないでしょうか。
上司のキャラを理解した上で、このセリフが言えるだけで優秀です。(笑) 他社が出していないから出す意味がある、その責任は許可を出した社長にある。実はこれが最も尖った商品を出し続ける上で一番重要な要素だと思っています。
ただもちろん大コケするときもあります。その時は早期に判断して廃番にすればいいだけなのです。
2つ目のポイントは、当社は代理店網を介さず、消費者にダイレクトでインターネット販売を行っているため、住宅設備・建材を扱う企業としては珍しく直接エンドユーザーとの接点を持つことが可能です。
商品ページの閲覧回数が多いのに購買に至っていない、逆に閲覧回数が少ないのに購買率が高い等のデータをデザインや価格戦略の改善に使用することが可能な上に、ショールームに来たお客様から出た要望等もスピーディに商品に反映させています。
チャレンジを推奨する風土を作る、商品を押し付けるのではなく顧客の声に耳を傾ける。
たったこれだけの事です。すごい秘密を期待された方すみません。
そもそも我々はデザインという言葉が日本では広く『意匠』と認識されてしまっていることが問題だと考えています。中国では『設計』と認識されています。
つまりどれだけ見た目が良くても、そのせいで機能性を損なったり、価格が不必要に高くなるものは、『デザインは良いけど高い。』ではなく、『デザインが悪い。』のだと思っています。
まだまだ我々には課題も沢山残っています。ですが折角お客様の声をダイレクトに聞けるチャネルを持っているのですから、これからも耳の痛いご意見に向き合うことが『デザインの良い』商品を出し続けるために必要だと考えています。
応援よろしくお願いします。