TARO BLOG

住宅設備のインターネット販売を行う、サンワカンパニー代表取締役社長山根太郎のブログです。山根自身の取組みや日々感じていることを発信していきます。

ソフト投資への戦略転換

先般、中国・韓国・イタリアとの販売代理店契約および、HOMMA社と北米市場でのテストマーケティング開始をリリースさせて頂いた様に、当社は海外展開を加速しています。

 

これは私が就任当時から一貫して『世界のサンワカンパニーを目指す』と目標を掲げ、ヨーロッパでブランドイメージを確立した上で、実商売としてはまずアジアから、そして北米、という形で、進出地域を面で抑えるという戦略を実行しているものです。

 

それに付随して海外大学出身学生の採用、外国人の採用、第2言語未収得の新卒社員には半年間の海外語学研修制度等の導入を進めており、会社の進むべき方向であるビジョンに沿った採用と育成プログラムになっています。

 

思えば2014年に当社の代表に就任して最初の意思決定は、当時進出してから2年間売上ゼロであったシンガポール事業からの撤退でした。

 

資本関係を持った合弁企業による台湾事業も意思決定が複雑になるという点から、2018年9月に合弁を解消しています。(台湾事業は販売代理店として継続中。)

 

この二つの経験を活かし、現在、海外展開は販売代理店契約のみとなっており、

 

ミラノサローネでベスト出展企業に選ばれたこと

・国際デザイン賞を多数受賞した商品ラインナップを持っていること

・日本企業であるということ

・住宅設備機器・建築資材をECで販売するノウハウ

SNS含めた自社メディアのデータ

 

これらの『ソフト』を販売代理店に貸与するというビジネスモデルに転換しています。(勿論、実際には日本で生産した商品も輸出はしますが。)

 

契約では支払い条件や年間購入金額等も謳われており、限りなく可能性は低いですが、実際のリスクとしては不当廉売による風評被害のみとなっています。

 

実際にこの方針に切り替えてからというもの、非常の多くの国から販売代理店契約希望のオファーを頂いており、今後も条件の整ったところから順次スピーディに進出、ショールームを開設していきます。(なおショールームの開設費用は全て販売代理店負担です。)

 

これらはすぐには結果に表れないブランド資本への投資をしっかりと行ってきた結果だと確信しており、上記のブランド投資はもちろん採用活動や販売活動にも実際に良い影響を与えていますので、今後も引き続き中長期的な視点で注力していきたいと考えています。

出版の反響

書籍を出版して1カ月が経ちました。

 

新聞の全国紙に広告を載せて頂いたおかげもあって本当に多くの方に手に取って頂き、長い間連絡を取っていなかった友人などからも連絡をもらったりと、テレビ出演と同じような反響があり、自分でも驚いています。なかにはサインを欲しいと言われる事もあり、嬉しいやら、恥ずかしいやら、複雑な気持ちです(笑)。

 

ただやっぱり一番嬉しいのは本を読んで頂いた全国の方からの感想のメールやお手紙を頂くことですね。ご連絡頂いたのはアトツギの方だけではありませんでした。

 

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『現役の上場企業経営者がここまで生々しく実際の経験を共有してくれて有難いです。』

『父親からこの本を渡されて初めて家業に向き合うことができました。』

『この本を読んで、自分が代表になる方向で親と話が出来ました。』

『アトツギではないのですが、同世代の人間として胸が熱くなりました。』

 

こういった感想やご意見を頂くと本当に自分の経験をシェアして良かったなと思います。

 

改めて仕事は人にポジティブな影響を与えたり、感謝される事が大きな遣り甲斐であることを再確認しました。(否定的な意見の方もいた方が自然だとは思うのですが、ネット掲示板とは違ってワザワザ手紙までは頂きませんし、私はネット掲示板を見ません。)

 

事業承継は株主構成、家族構成とその関係性、財務状況等が本当にケースバイケースで一般化できる要素が殆どありません。だからこそアトツギの人たちには覚悟を持って決断した上で、どうせやるなら楽しんでほしいというマインドセットに重きをおいた内容になっています。そこが逆にアトツギでない人にも共感して頂けたのかも知れません。

 

それと出版をキッカケに講演や取材のオファーも沢山頂けるようになりました。

過激すぎて活字にはできなかった内容(書籍自体も会社広報のチェックを入れていませんので充分赤裸々だと言われますが)や、後日談などをお話させて頂くと大好評です(笑)。もし聞きたいという方がいれば是非広報までご連絡ください。

 

さて当社は2019年で創業40周年を迎えます。

 

活字として、どのような決意で、コトを起こしていくのかを世の中に残した以上は、それを必ず実現させたいと思っています。

デザイン性の秘密

「デザイン賞を多数受賞したり、凄くデザインの良い商品が多いのですが、御社はデザイナーをどのように採用・育成されているのですか?」

 

とよく記者の方や、投資家の方に質問を受けます。

 

自分達で『デザインが良い。』とは恥ずかしくてなかなか言えませんが、他社との差別化要素の一つとして当然力は入れています。当社のデザインチームは勿論優秀です。ですが、では他社には良いデザイナーはいないのかというと、そんなことはないと思います。

 

では何故他社と当社の商品ラインナップが違ってくるのか?今回はその秘密をお話したいと思います。

 

ポイントは実は非常に単純で2つだけです。

 

  • オーナーシップ
  • 顧客目線

 

まず1つ目のポイントについてですが、当社は自社開発商品に関しては全て市場投入が社長決裁となっています。

そして商品開発担当者の私に対する殺し文句は『まだこのデザインはどこも出してないので承認してください。』です。

 

おそらく普通の会社と真逆ではないでしょうか。

 

上司のキャラを理解した上で、このセリフが言えるだけで優秀です。(笑) 他社が出していないから出す意味がある、その責任は許可を出した社長にある。実はこれが最も尖った商品を出し続ける上で一番重要な要素だと思っています。

ただもちろん大コケするときもあります。その時は早期に判断して廃番にすればいいだけなのです。

 

2つ目のポイントは、当社は代理店網を介さず、消費者にダイレクトでインターネット販売を行っているため、住宅設備・建材を扱う企業としては珍しく直接エンドユーザーとの接点を持つことが可能です。

商品ページの閲覧回数が多いのに購買に至っていない、逆に閲覧回数が少ないのに購買率が高い等のデータをデザインや価格戦略の改善に使用することが可能な上に、ショールームに来たお客様から出た要望等もスピーディに商品に反映させています。

 

チャレンジを推奨する風土を作る、商品を押し付けるのではなく顧客の声に耳を傾ける。

 

たったこれだけの事です。すごい秘密を期待された方すみません。

 

そもそも我々はデザインという言葉が日本では広く『意匠』と認識されてしまっていることが問題だと考えています。中国では『設計』と認識されています。

つまりどれだけ見た目が良くても、そのせいで機能性を損なったり、価格が不必要に高くなるものは、『デザインは良いけど高い。』ではなく、『デザインが悪い。』のだと思っています。

 

まだまだ我々には課題も沢山残っています。ですが折角お客様の声をダイレクトに聞けるチャネルを持っているのですから、これからも耳の痛いご意見に向き合うことが『デザインの良い』商品を出し続けるために必要だと考えています。

 

応援よろしくお願いします。